窓の断熱・防音対策として内窓の設置について

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近年では、日本でも高気密・高断熱住宅の新築が主流となり、使用される窓サッシも樹脂製やアルミと樹脂の複合製など断熱性能の高い商品が採用されるようになってきました。

一方で、従来の住宅で一般的に使われてきたアルミサッシ+シングル(一枚)ガラスの窓もまだまだ存在しており、こうした窓の断熱化を求めるご要望が増えています。

シングル(一枚)ガラスをペア(複層)ガラスに交換したり、窓サッシごと断熱性の高いサッシへ取り替えしたり、窓の断熱リフォームには様々な方法がありますが、今ある窓サッシの内側にもう一つ樹脂製の窓を追加する=内窓設置が、費用対効果の面でオススメです。

内窓設置によって実現できる、窓の断熱性能や防音性能アップなど、窓の機能性向上についてこれからご説明します。


1.内窓設置で期待できる窓の断熱化・防音化とは?

住宅の窓から熱が出入りする割合は全体の約60~70%と言われており、住宅の断熱を検討する場合、窓の断熱化は大変重要になってきます。

窓サッシの内側にアルミの1/1000の熱伝導率である樹脂製の窓(内窓)を追加すると、窓の断熱性能が向上します。

断熱性の高い内窓の効果によって外気温の影響を受けにくくなるので、冬場の結露発生を抑えることができます。

また、内窓による窓の断熱化によってエアコンの効率が良くなり、冷暖房費の節約にもつながります。

内窓は気密性にも優れた仕様になっていますので、部屋の内外に伝わる音量を抑える効果もあります。

2.ガラス交換・窓サッシ取り替えと比較した内窓設置のメリット・デメリット

窓ガラスを高断熱ペアガラスに交換

(「ガラス交換」↔「内窓設置」の比較)

「ガラス交換」とは、今までのアルミサッシの建具に入っているシングル(一枚)ガラスを、取り替え専用のペア(複層)ガラスや真空ガラスに交換することです。

 ガラス部分の断熱性能が良くなり、ガラス面に付着する結露の発生を抑える効果があります。

【ガラス交換と比較した内窓設置メリット

 ガラス交換では、ガラスの部分だけは断熱化できるが、アルミサッシのフレーム部分は従来のままなので、窓まわり の冷え冷え感やアルミ部分での結露の発生までは解消されない。

 内窓設置の場合は、窓全体を断熱化できるので、そうした問題も解決できる。

【ガラス交換と比較した内窓設置デメリット

 内窓を設置すると、窓を2回開け閉めするようになるので面倒になる。

 窓辺のカウンタースペース(出窓など)が使えなくなる。

窓ガラスを高断熱ペアガラスに交換

(「窓サッシ取り替え」↔「内窓設置」の比較)

「窓サッシ取り替え」とは、今までのアルミサッシから「カバー工法」や「壁カット工法」によって断熱サッシに取り替えすることです。

「窓サッシ取り替え」について詳しい説明は、「窓サッシリフォーム」のページへ

【窓サッシ取り替えと比較した内窓設置メリット

 窓サッシ取り替えは、サッシ専門業者だけでも1日で工事可能(他業者による補修工事等が必要無い)になったが、商品代・工事費が相応にかかってしまう。

 内窓設置の方が工事が短時間で済み、断熱サッシと変わらぬ性能へ窓をリフォームすることができる。

【窓サッシ取り替えと比較した内窓設置デメリット

 窓の開閉回数が増える。

 窓の種類を変えることは難しい。

 納まりによっては、内窓は室内側に張り出すようになるので、天井吊りのカーテンや側面に開き扉がある場合などは干渉してしまう。

3.内窓の取り付け条件が合わない場合の対処法

窓ガラスを高断熱ペアガラスに交換

3.1 内窓を取り付けする窓枠のスペースが少ない場合

内窓は、今ある窓サッシの室内側に回っている窓枠内に取り付けするようになりますが、外側の窓サッシのカギ(クレセント錠)や操作ハンドルが使えることを考慮した上で、約7センチのスペース(奥行幅)が必要です。

この窓枠のスペースが少ない場合は、専用部材のふかし枠を付け足してスペースを確保する、4センチのスペース(奥行幅)で取り付けが可能なスリムタイプの内窓を使用するなどの方法があります。

(スリムタイプの内窓には、ペアガラスや真空ガラスは使用できません)

3.2 内窓を取付する窓枠が凸凹がある装飾タイプの場合

最近では少なくなりましたが、サッシの窓枠に装飾の加工がしてあるタイプがあります。

その場合は、装飾部分の凸凹面をアルミの下地部材でカバーしてから、内窓の枠を取り付けする方法があります。

窓枠が凸凹のある装飾タイプの場合の内窓設置事例
アルミ部材で取り付け方法を工夫した内窓の設置→

4.内窓に採用するガラスをどのように選べば良いのか

結露抑止と防犯を兼ね備えた窓へ

4.1 窓の断熱・防音を重視するなら「真空ガラス」がおすすめ

2枚のガラスの間に0.2ミリの真空層を挟んだ日本板硝子製の「真空ガラス」は、シングル(一枚)ガラスの約2~4倍の断熱性能があり、なおかつ遮音性能にも優れているので、窓の断熱・防音対策としての内窓に適しています。

「真空ガラス」には、真空層に熱の放射を抑える断熱性の高い膜(Low-E膜)を挟んだ「スペーシア」シリーズや、Low-E膜は無いお求めやすい価格の「クリアFit」などの品種があります。



 

浴室窓の断熱化と目かくしを実現

4.2 窓の目かくし効果には「ブラインドイン複層ガラス」や「乳白合わせガラス」を採用

ペア(複層)ガラスの空気層にブラインドが入っている「ブラインドイン複層ガラス」や、2枚のガラスを乳白色の中間膜を挟んで合わせた「乳白合わせガラス」は、浴室などのプライバシーに配慮したい内窓によく採用しています。

和室にある木製の紙貼障子から内窓へ

4.3 和室の紙貼障子からの取り替えには「和紙調ガラス」の内窓

かつて和室には窓サッシの内側に、木製の和紙を貼った建具(紙貼障子)がよく入っていました。

この紙貼障子から内窓に取り替えする時には、「和紙調ガラス」を使用すると、今までと変わらぬ和室の雰囲気を残すことができます。

写真では、和紙調ガラスと格子を組み合わせた仕様にしています。

5.まとめ

窓の効果的な断熱・防音リフォーム商品として、内窓設置は広く普及するようになり、大がかりな工事が不要で住環境を快適にすることができます。

他の窓リフォーム工事とも比較しながら、組み合わせるガラスと共に機能的な内窓設置をご検討下さい。

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